フットボール、南北格差?


最近、ワールドカップの大陸ローテーション制を廃止する考えを披露した、FIFAのブラッター会長。それも、其の発言が、熱心に誘致活動を行っている、英国の国営放送BBC。従来のローテーション制では、高度な競争原理が働かないと、南アフリカ大会後の2014年WCの、候補地が、南米で行われることが決まっている昨今、ブラジルしか立候補していない(これからも、他の南米の国が立候補する可能性は低い)ことに、苛立ちの念を隠せない現実を突き付けられての発言だ。



結局、欧州の国々や、新興国(中国、豪州など)は、旨みのある、条件を提示できるのだ。大陸ローテーション制を導入している限り、なるべく早くやりたい彼等の要求と、FIFAの思惑(お金儲け)が一致できなくなる可能性がある。これも、現FIFAが欧州寄りであることも影響しているが、この公平的な制度が、競争と言う、資本主義の大前提によって、簡単に壊されようとしている。結局、世界のスポーツを共有する為の組織が、片寄った意見を反映する、片寄った組織になってしまっている典型的な例だとも言えなくもないが。